別館アルバトロスと黄金の泉: 占いの館

ライダー版タロットの解説&オリジナルのタロットスプレッドを公開しています。
忙しかったりで更新頻度が低く、未だに色々と準備中。ぼちぼちコンテンツを追加していく予定。

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【大アルカナ】戦車 - The Chariot

Ⅶ - The Chariot 戦車      キーワード : 難所の打破、積極性、決断、前進、開拓 (そろそろ小説の執筆に戻るので。その前に、この記事を書いておきます)  前回の記事で書いた「 恋人 」のカードと比べると、どんな内容の占断であれ、割と登場する...

2019年5月25日土曜日

【大アルカナ】戦車 - The Chariot


Ⅶ - The Chariot

戦車   キーワード : 難所の打破、積極性、決断、前進、開拓

(そろそろ小説の執筆に戻るので。その前に、この記事を書いておきます)

 前回の記事で書いた「恋人」のカードと比べると、どんな内容の占断であれ、割と登場するなーというイメージがあるのがこの「戦車」ですね。

 やれ「積極性」だの「決断」だのを迫るカードは、タロットの中では多いもんですが。大アルカナでは「皇帝」とか「力」、小アルカナだと「ワンドの騎士」とかね。

 まあ、暴論を言うと……この「戦車」も似たような意味ですね。それで基本的にはこのカード、「オラァッ! 早く行く道を決めやがれ、そして進めええぇぇぇぇぇぃ!!」ってことを意味するものです。

 ……というのはあまりに乱暴すぎるし、また他の決断を迫る系カードとも勿論このカードはニュアンスが違いますので。解説していくとして。

 そういうわけで基本的にこのカードは、とにかく進むこと、そのエネルギーを象徴する存在です。「早く決めろ、そして早く進め、とにかく進め」っていう感じ。皇帝というカードは「これから進むべき道を決める」=「進路を決め、その為の土台を整えよ」という意味なら、戦車は「今すぐここで決めろ、そして今すぐ行動に移せ」っていう切羽詰まった感じですかね。

 即断即決、さらに正しい道を選べと急かすんですから、これ以上に忙しないカードもないもんです。

 なにせ戦車が意味する「進むエネルギー」は、本当にただの「進むためのエネルギー」。それそのものに正悪とかなんてものは無いんで、なので「選択次第で、どちらにも転ぶ」し、そのうえ「誤った選択をすれば、誤った方向にどんどん転がって、その後の軌道修正が困難を極める」なんてことにもなる。まさに諸刃の剣、みたいなものです。

 カードの絵を見ていただけると、諸刃の剣という意味が分かると思います。

 まず戦車に描かれた、翼のシンボル。これは後に(たぶん)小アルカナのスート:ソードに関する記事で本格的に説明していくことになると思いますが、この翼は4大元素でいう「」を意味します。そして風は「障害を切り裂き、前へと進む」ことを暗示していて、まさに正面の敵を吹き飛ばして進んでいく戦車らしいシンボルであるといえるでしょう。
 ただし、この風のシンボルはまさに「諸刃の剣」というヤツで。最適だと思われる判断を下せば、切り裂くのはピンポイントで障害だけになるのだけれども。判断を誤れば、敵も味方もバッサバッサと切り倒していく、または自分のせいで味方を悉く失う……なんてことにもなりかねないんですねぇ。

 戦車で敵陣を吹き飛ばして進み勝利を掴むのか、または戦車で味方を轢き殺して自滅するのか。これもまた、このカードの厄介な点です。

 そして次に、馬の代わりとして戦車の前に佇む、黒と白のスフィンクス。
 スフィンクスは情熱や力、権威などを意味する「火」の象徴(これも多分、後に「小アルカナ、スート:ワンド」で詳しく解説することになると思う)です。戦車の次のカードである「力」に描かれるライオンも、似たような意味を持つシンボルですが……まあ、それは措いといて。あとスフィンクスに関する逸話も、今は脇におきまして。

 この「黒」と「白」のスフィンクス。こいつらを理解するために、簡単な言葉を使うならそれはまさに「天使と悪魔」でしょう。
 片一方、黒いほうのスフィンクスは、甘い誘惑を囁きます。「こっちの道を選んだほうが、君はラクが出来るよ」とか「こっちを選んだほうが、うんと楽しいって!」とか。そして片一方、白いほうのスフィンクスは、厳しい言葉で助言することでしょう。「楽をしようと思ってはいけません、それは巡り巡ってあなたを不幸に陥れます」とか「快楽を優先してはなりません、それは身を滅ぼすだけです」とか。

 黒いスフィンクスのほうに舵を切れば、間違いなく悪い方へと転落していきます。
 そして白いほうのスフィンクスに舵を切れば、少なくとも悪い方へはいきません。

 白いスフィンクスを選んだ時。それは厳しい道のりだったり、困難を極める選択かもしれませんが、その決断は最終的に物事を良き方向へ導くし、難所さえ超えればあとは右肩上がりでぐんぐんと進んでいくでしょう。

 というわけでこのカードは「その場での決断」というワードがキモとなります。まあとにかく、最善と思われる判断を下す努力をしなさいっていうカードですね。

 正位置の場合は「正しい選択により状況が良い方向へと進展し、望んだ成功へと近付くこと」を意味し、逆位置の場合は「誤った決断により、多くのものを急速に失う可能性があること」を示します。

 そして、同じスプレッドに「ワンドの騎士」が出た場合。とにかく早く行動しなさい、今すぐに!という意味合いが強くなります。「ワンドの騎士」が正位置の場合は「善は急げ」で、「ワンドの騎士」が逆位置の場合は「軌道修正を急いで行いなさい」といった感じになるでしょう。

 というかこのカード、大抵の場合は「ワンドの騎士」とセットで登場します。




【正位置】 正しい選択により、状況が打破される。
  衝突や議論の場。正しい決断。前向きな態度。解決される難題。
  • 現状は混乱を極めているかもしれませんが、状況に惑わされず、あなたが正しいと信じることを実行し続けてください。そうすれば必ず、道は拓けます。
  • なんとなく気付いているはず。風向きはあなたに味方している、と。けれどもそこで油断したり、驕ってはいけません。謙虚に、堅実に努力を積み重ねれば、あなたが望んだとおりのものを得られるでしょう。
  • もしあなたが今、誰かと衝突している場合。たぶん正しいのはあなたの意見であり、周囲はあなたに味方をするでしょう。ただし気を付けてください、あなたが「絶対的に」正しいとは限りませんので。
  • あなたが積み重ねてきた努力が、そろそろ実を結ぶ気配があります。とはいえそれはまだ確実ではありません。なので努力を怠ってはいけませんよ。
  • 今までは心は決まっているのに、動き出せなかった。それはもう終わり。今こそ、動き出すその時です。この時運を逃してはいけません!

【逆位置】 誤った選択により、転落していく。
  衝突や議論の場。誤った決断。後ろ向きな態度。より険しくなっていく状況
  • 今すぐ立ち止まって、自分の行動を考え直して! あなたは破滅へと向かおうとしている、今すぐ改めないと、後に酷い事態に陥りますよ!
  • 今のあなたには、なんだか軽率な行動が目立っているようです。その場での思い付きにより起こした行動や発言が、あなたの敵を着々と増やしているようです。
  • 残念ですが、あなたの意見は間違っていますし、その間違った意見に固執しているようです。間違いを受け入れて、間違いを切り捨てましょう。でなければあなたが、周囲の人々から切り捨てられます。
  • 悲しいことですが、あなたが今まで重ねてきた努力はあまり意味がなかったようです。努力の方向を間違えてしまっていました。方向性を再検討するか、いっそその目標を潔く諦めたほうがいいかも。
  • なかなか決断を下せずに、ずるずると引き摺って、悩んでいます。いつまでうじうじと悩んでいるつもりですか。早く頭を切り替えて、次へ進みなさい!

2019年5月16日木曜日

【大アルカナ】恋人 - The Lovers


Ⅵ - The Lovers

恋人 または 恋人たち  キーワード : 好転の予兆、恋人たち、結婚、友情、信頼

(お久しぶりすぎる更新でごめんなさい! 小説の執筆がひと段落ついて、現在はゆったりまったり期間なので、久しぶりにこのブログの記事を書く時間が設けられました)

 22枚ある大アルカナには、大きく分けて5つの区切りがある――と個人的には考えています(ここの解釈は人それぞれなので)。以下が、その区分。

  • 偉い人シリーズ(「Ⅰ魔術師」~「Ⅴ法王」までのカード)。
    常人を超えているけれどもまだ人間の範疇にある人ら、って感じのカードたち。それぞれに、また違った威厳がある。
  • 街の人たちシリーズ(「Ⅵ恋人」~「Ⅸ隠者」までのカード)。
    ↑の「偉い人シリーズ」の、その下に居そうな人々、って感じのカードたち。威厳はあまり無くとも、内に秘められた力強さや神秘性が滲み出ている。
  • 心象シリーズ(「Ⅹ運命の輪」~「ⅩⅥ塔」までのカード)。
    人間の内にある心理と葛藤、概念の寓意画って感じのカードたち。希望、道徳、自己犠牲、喪失、自制、怠惰、絶望などなど。
  • 超自然シリーズ(「ⅩⅦ星」~「ⅩⅩⅠ世界」までのカード)。
    世界そのもの、人間にはとても理解の及ばない領域、って感じのカードたち。偉大すぎるというか、そういう感じだよね。
  • 愚者(「愚者」のカードのみ)。
    どこにも属せないオンリーワン。

 そんなこんなーで「偉い人シリーズ」の解説は終わったので、今回からは次の「街の人たちシリーズ」に入り、その一枚目である「Ⅵ恋人」を書いていきますぜ!

* * *

 恋人というカードは、個人的には占断であまり見かけないカードという位置づけにあります。色恋ごとを占う場合はもしかすると登場率が高いのかもしれないけれども、当方はそういうのを一切お断りしているのでね……。

 しかし、こと友情が問題となると、正位置であれ逆位置であれ、よく登場するなぁという印象がありますね。

 そういうわけで基本的にこのカードは、人と人との絆を象徴する存在です。男女かどうか、恋愛関係にあるかどうかは問いません。恋人同士の絆は勿論、友情に関することや、親子関係など、あらゆる絆を代表します。

 カードを見ていただくと、下には裸の男女が立っているのが分かります。右側に立つ男性は、左側に立つ女性に首ったけの様子で、じーっと見つめているものの。女性はというと、中央上部に佇む神様のほうが気になって仕方がないご様子。
 つまりこの時点で彼らはまだ「恋人」ではないのですね。まだ“神による采配”で出会ったばかりで、これから先にそういった関係になるのか、ならないのか……――というところでしょう。

 それから裸は「嘘偽りない」とか「無垢さ」の象徴であり、転じて「正直になりなさい」という意味。それは「自分の気持ちに正直になり、相手にその思いを伝えなさい」ということでもあり、そして「常に正直に、誰に対しても誠実でありなさい」ということでもあります。

 尚、このカードには「アダムとイヴがどうたらこうたら~」という話があったりもしますが、ここでは面倒臭いのでそれは省きます。まあ一つ言うなら、女性の背後にある「知恵の実」=「嘘をつくずる賢さ」に手を出したら最後、関係は破綻していくでしょう、ってことですかね。

 というわけでこのカードは「出会い」というワードがキモとなります。何はともあれ「その出会いを大切にしなさい」というカードです。

 正位置の場合は人間関係が円滑に進み、何事も順調に進むことを意味し、逆位置の場合は人間関係に亀裂が生じてトラブルが起こる予兆があることを示します。

 もっと簡単なことをいえば、正位置の場合は「そのご縁を大事にしなさい」ということを、逆位置の場合は「そのご縁は切った方がいい」ということに。
 ただし「切った方がいい」のか、または「(質問者自身が)そのご縁を修復するために、努力をしたほうがいい」のかは、場に登場した他のカードを参照しながら、慎重に判断を。「塔」やら、逆位置の「世界」とかに加えて、その他にも不穏さを告げるカードが並ばない限り、そうそう滅多に「切った方がいい」という占断は出ませんので……。




【正位置】 誠実な態度で接すれば、物事が順調に進んでいく。
  恋人同士や友人たち、同僚たち。誠実な対応。順調に進む恋愛。
  • 現状は特にこれといった問題もなく、それでいて幸せな時間でしょう。お互いに何もやましい隠し事を抱かぬ限り、このまま関係は順調に進みます。
  • 友人関係や職場において、あなたはうまく立ち回っていますし、良い関係を築けているでしょう。彼らから信頼されています。
  • もしあなたに恋人が居て、相手との将来を考えているのなら。その次の一歩を踏み出すときが近い、または今がその時だといえるでしょう。
  • 仕事場や家庭など、身近にいる人々を大事にしましょう。そうすればあなたのもとに、人々がツキを運んできます。
  • 近いうちに、周囲の人々から何か意見を求められる機会があるかもしれません。その時には、なるべく前向きで、希望を抱ける判断を下しましょう。

【逆位置】 不誠実な態度により信頼を失う。
  信頼に値しない人物。やましい隠し事。裏切り。離別。関係の破綻。
  • 現在、自分ひとりの快楽を何よりも優先しているのでは? それにより周囲を蔑ろにしていると、あとでしっぺ返しが来ますよ。
  • 相手を裏切り、その背徳感をあなたは楽しんでいる。その道の先に待っているのはもれなく、破滅です。そうなる前に関係の修復を。
  • 様々な理由で、疎遠になりつつある相手がいるようですね。そのままお別れをするのもいいですが、その前に一度、自分自身の態度を反省し、謝罪してみては?
  • 相手に対し不満が募っているようです。原因はお互い様かもしれません。でもその相手とすっぱりお別れしたほうが、あなたにとって良いのかもしれません。
  • 何事にも曖昧な返事をし、ずるずると引き摺り、決めかねていると、事態は悪い方に転がっていきます。早めの決断を。

2019年1月2日水曜日

【コラム】タロット鑑定士に向いてる人、そうじゃない人の違いとは?

 随分前に、そこそこ時間を掛けて書いた記事を消してしまっていたようで……。たった今、その事実に気付き、ショックを受けていますぅ……。

 新年早々になにやってんだ!って感じですが、引き摺ってもしゃーないんで、切り換えていきまっしょー!

「タロット鑑定士」に向いてる人って?


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 タロット鑑定士とか、タロット占断士とか、タロティストとか、そんな風に色んな呼び名がありますが。まあ要するに、タロットを用いて占いを行う人のことですね。

 そんなタロット鑑定士に向き、不向きがあるとしたら、それって何でしょう?

 霊感の、あるなしでしょうか?
 ……いや、これは一番どうでもいい事項ですね。

 なら、やる気とインスピレーション?
 まあ、これも必要ではありますが、そこまで重要でもない。

 ならば、一番重要なのは何か。それは言葉にするととても単純ですが、実際にはとっても難しいこと。

 知識量です。これはタロットに限らずすべての占術にいえることですが、占いというのは知識がものを言う世界です

 しかしタロットでいう【知識】とは何か。意外と、間違えてるひとが多いんですよね。

 これを間違えると、偉大な先人たちにきっと笑われますよ。

(以下、ライダー・ウェイト・スミス版デッキを前提とした話となります)

実はタロット鑑定を行うために、タロットの勉強をするのは無駄。ならば勉強すべきことは?


Today's one card #tarot - 9 of wands. Even if you've been knocked down, don't give up! Keep going no matter what! You have all the strength you need inside!

 ……なんて言われても、きっと「ハァ(゜д゜)?」ですよね。

 タロット占いをやるのに、タロットの知識がなくてどうするの? と思うのが普通でしょう。

 たとえばこのサイトにもあるような、カードの意味とか。一枚一枚の、正位置と逆位置の意味を全部暗記して……――

 それ、無駄です
 カードの意味を暗記しても、無駄です。

 何故ならば、タロットは試験じゃありません!

 模範解答が無いんです!! 

 たとえば「教皇」というカード。このカードの意味は正位置の場合、箇条書きで書くと以下のようになります。

  • 統率力
  • カリスマ性 (精神世界)
  • 道徳心、倫理観
  • 無償の奉仕
  • 集団秩序
  • 信頼度の向上 など

 けれども実際には、たったこれだけの文章を暗記しても役に立ちません。

 どうしてか? それはこのカードにそれら意味付けが為された理由、カードのバックボーン(=歴史)を理解したことにはならないからです

 「そのカードが持つ意味が、どうやって成立したのか」という歴史を知らなければ、真の理解は得られず、となれば場面に応じた臨機応変なリーディングというものは出来ません

 ならばタロット鑑定を行うために勉強すべきことは、何か。……答えは、分かりますよね?

 そう、歴史です。宗教史です。
 つまり、ありとあらゆるオカルトです。

 世界史を、古代エジプトの多神教時代から近代イギリスのオカルト再興ブームまで浚えば、もうパーフェクト。啓示宗教も必須なのでお忘れなく! 気が向いたら、メソポタミア~シュメール~バビロニアなんかも浚ってね! あとギリシア・ローマ神話も必須だよ、エジプトと切っても切り離せないからね!

 更に、RWS版デッキを使うなら「黄金の夜明け団」の功績、「象徴主義」というワードも欠かすことができません。特にパメラ・コールマン・スミスのアイディアが詰まった小アルカナは、様々なシンボルが散りばめられており、またパメラ・コールマン・スミスの友人である詩人ウィリアム・バトラー・イェイツの存在も無視できない以上、アイルランドの伝承も幅広く抑えておく必要があり、小アルカナの理解にアイルランドの伝承は欠かすことが……――

 と、まあ、お分かり頂けたでしょうか?

 タロットを理解するには、膨大な知識が必要です。

 同時に、その勉強を苦としない才能が求められます。要するに、ハマったら最後どこまでものめり込む【オタク能力】です。

じゃあ、タロットに向いてる人って?


20180529-172159 - Snooze Cat Bokeh

 「タロットには興味あるけど、世界史なんて……」と思ったそこのアナタ。そう思うなら、この世界に手を出さないほうがいい。

 「へー、なんか楽しそう!」と思ったアナタは、手始めにエジプト神話を浚って、そしてアーサー王伝説にも手を出してみよう。

 「神話? 宗教? オカルト? 古今東西問わず大好物なんだけど!」と思ったそこのオタク。貴様はタロットデッキを購入せよ、今すぐだ!

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 つまりですねー。もう↑に結論が出てるんだけど、タロット鑑定士に向いてる人っていうのは「オカルトマニア、ないしオカルトオタク」です。

 世界史、宗教学、民俗学、人類学、考古学などなど。広い人文科学系の知識神秘主義に対する理解のある人間は、霊感なんてなくとも優れたタロット鑑定士になれるでしょう。

 逆に「タロットカードから霊感で読み取るの♥」に憧れている方々に、タロットは本当にオススメしません。霊感タロットなんて、だいたい嘘っぱちですから(個人的意見)。

 ……本当に霊感あるなら、そもそもタロットなんて道具はいらないはずだし……。

 そういうわけで、オカルトオタクのみんな! ためしにタロットデッキに触れてみよ! 絶対に、わくわくすっぞ!

オマケ。RWS版で抑えておくべき最低限の知識。


【大アルカナ】

  • 啓示宗教、教義と聖典をざっくり
  • キリスト教神秘主義
  • 西洋星占術、黄道12星座のあれこれ
  • 北欧神話
  • ギリシア・ローマ神話
  • エジプト神話
  • (カバラ数秘術)

【小アルカナ】

  • 火水風地の四元素
  • 象徴主義、アレゴリー
  • アーサー王伝説群、中でも聖杯伝説
  • アイルランド神話、特に神話サイクルとアルスターサイクル

【小アルカナの理解における前提知識 (独自解釈)】

  • 「火」=「ワンド」=「ルーの槍」≒「聖槍」
  • 「水」=「カップ」=「ダグザの大釜」≒「聖杯」
  • 「風」=「ソード」=「ヌアザの剣」≒「聖剣」
  • 「地」=「ペンタクル」=「運命の石」≒「危難の座」

 「これぐらい常識でしょ?」って思った人は、本当にタロットデッキを手にとって欲しい。新たな世界が見えてくる、はず!

2018年9月25日火曜日

【大アルカナ】教皇 - The Hierophant


Ⅴ - The Hierophant

教皇 または 法王  キーワード : 正義感と社会性、統率する者、理知、扇動、老獪

(私を除いた家族全員がディズ〇ーランドに遊びに行っていてヒマなので、2ヶ月ぶりに更新してみたり……)

 「女教皇」と「女帝」が「未熟で不安定な少女と、成熟した肝っ玉母さん」というかたちで対になるように、この「教皇」というカードは「皇帝」と対になるカードです。
 が、しかし「教皇」と「皇帝」の関係性は、女教皇と女帝のそれとは少し異なっています。

 基本的にこのカードは、精神世界・浮世における男性の役割(皇帝とは対照的なカード)と理性を司り、社会において模範的な態度を取ることの大切さ説く存在です。

 「皇帝」が"家庭を持つ父親"であるならば、「教皇」は世俗的な父親としての役目を果たしたあとの、"隠居した老人"のようなものでしょうか?
 または「皇帝」が社会で言うところの"為政者"や"会長/社長"というものだとすれば、「教皇」は"思想家/学者"、または文字通りの"宗教指導者"となるでしょう。

 つまり教皇も皇帝も「人の上に立ち、人を導く」という特徴を持っていますが、その方法・性格が微妙に異なるのです。皇帝が「自ら率先して動いたり、雄弁な言葉(=主に口頭)により意思を顕し、その背中で人々を導く」のならば、教皇は「自らは動かないが、諭すような言葉(=主に文章・詩)で意思を表現し、人々を思想で扇動する」存在といえるでしょう。

 教皇のその特性は「隠者」にも通じるものがありますが、隠者は自ら積極的に思想を発信するような真似はしませんからね。ご隠居のように思えて、実際はまだまだ目立ちたがり屋、というのが「教皇」なのかもしれません。

 教皇の前には、剃髪をしたおよそ司祭と思われる二人組の男が跪いています。わざわざ言うまでもありませんが、彼がこの二人の上に立つ存在=権力者・教皇である、ということが分かるでしょう。跪く二人よりも、教皇のほうが大きく描かれていることからも、そのことが窺えます。それに彼が頭に被っている帽子や着ているガウンは、教皇の証ですからね。彼は間違いなく、教皇でしょう。自分を神だと勘違いした、老害ジジィとも読めますがね!

 そして彼の足元にある、クロスした二本の鍵は「天国の鍵」であるとされています。天国の鍵とはそのまま天国の門を開け閉めするためのもので、まあ聖ペテロがイエスより賜り、教会が管理しているとされているものです。要はあの鍵、教会そのものを象徴するものですね。
 そしてカードに描かれた教皇は、この鍵を管理する存在、つまり天国の門の番人といえるでしょう。そう、彼こそまさに教皇なのだ!

 そしてそして、彼の背景にある二本の柱。この柱は要するに日本でいうところの「鳥居」のようなもので、あの世とこの世を隔てる結界のようなものだとされています。そんなわけで教皇の後ろにある柱ですが……――灰色、ですね。そして更に後ろにある背景も、灰色の壁です。

 二本の柱といえば「女教皇」にもそんなものが描かれていましたが、女教皇の背景に描かれているのは白と黒の柱、そして一面に広がる静かな海という背景でした。が、教皇の背景にあるものは灰色ばかりですし、どうも人工物くさいです。女教皇の背景にあるような、超自然的な気配はからきしありません。

 これに関しては、色々と意見があります。が、私個人はこう思っています。女教皇の背後にあるのは「見えない世界の景色=天国または黄泉」で、教皇の背後にあるのは「現実の教会=所詮は世俗のもの」だと。そうです、「教皇」は「女教皇」とも対になっているのです! 女教皇はピュアで穢れを知らない存在であるのに対し、教皇はピュアとは程遠くて穢れに穢れまくったクソジジィってことですね!!(諸説あり)

(諸説あり)

女教皇はその純粋さ故に、直感的に「別世界」の存在を理解していますが、教皇の背後はただの「壁」ですから、結局のところ彼は俗物だということでしょう。皇帝ほど英雄志向ではないですが、目立ちたがり屋さんであることは間違いないですからね。現世で名を上げたいのですよ。教皇とて俗のものなんですよ。

 しかし……これは、本当に私独自のリーディングです。かなり、うがった見方をしています。一般的とされているリーディングには、教皇は「懐の篤い人徳者」だったり「民衆をより良い道へと導く存在」だとかされています。が、私は基本的に「上辺だけの優しさを取り繕う、冷たい人」やら「自分の思い通りに人を動かそうとする要注意人物」とか読んでます。まあ世間一般的な見方をするか、この穿った見方を採用するかは、あなた次第でしょう。

 そんなわけでこの「教皇」というカード、下した決断に対して真意を問う際によく登場するカードです。

 正位置の場合は世間的にそれが正しい選択であるだろうことを示唆し、逆位置の場合は倫理や道徳が欠如している状態であることを示します。

 また教会という「組織」を象徴するカードですので、「集団」や「社会」を象徴するカードでもあります。組織や集団をなす歯車のひとつとして、あなたはどういう行いをすべきなのだろうか、という問いを投げかけてきたりもします。

 また「昔ながらの規則や秩序を重んじる/変化を嫌う、多様性を認めない」という側面を持つカードです。その時々の状況に応じて、肯定的だったり否定的だったりと大きく意味が変わりますので、リーディングの難しい一枚です。

 そして術者が、宗派を問わず教会およびキリスト教をどう思うか、肯定的に見るか否定的に見るかによって、意味もまた変わってくるでしょう。私は言わずもがな、教会に関しては「所詮、俗物だろうがァッ! 神父も牧師も枢機卿も他にも、マネーロンダリングやら性犯罪者やらがあまりにも多いのがその証拠だろッ!」と否定的な見方をしています。





【正位置】 決断には正しさを、行動には理性が求められる。
  人の上に立つ役職。模範的存在。大人な対応。カッチリとした秩序や規則。
  • 特にこれといった問題もなく、落ち着いた状況です。あなたは現状をしっかりコントロールできているといえます。
  • あなたはまさに、模範的な存在であるといえるでしょう。現状のキープを怠らずに。
  • 誠実な対応を忘れてはいけませんよ。少しの油断が、将来の大きな歪みに繋がります。
  • 人の意見には、耳を傾けて聞いておくに越したことはありません。あなたの目には見えていなかった意外な見落としが、そこから見つかったりもします。
  • もし他の誰かの間違いを糺さなければいけないのなら、やり方には注意してください。感情や暴力に訴えるようなことはせず、理性的に、そしてスマートに解決するよう努めてください。(※独自解釈)
  • 少し過剰と思われるくらい慎重に、冷静に理知的に振る舞ったほうが良いかも。そんなあなたを信用して、人はあなたについてくるのですから。(※独自解釈)

【逆位置】 独善的な言動により信頼を失う。
  人の上に立つ器ではない。独善的。詐欺師や霊感商法。裏表のある現状。
  • その計画や行動は、誰のためのものですか? あなたの醜い欲を満たすためだけに、他者を一方的に利用することが許されるとでも?
  • 現状に不満があるから、それを変えるために誰かを糾弾する。……そんな波風を立てる前に、考えてみて。本当に改めるべきは、あなた自身の心では?
  • 責任ある立場であるからこそ、謙虚さや冷静さが求められます。決して驕ってはいけません。今は我慢の時です。
  • お財布のひもが、緩くなってませんか? きちっと管理しないと、後で痛い目をみますよ?
  • その相手は、本当に信用していい相手なのでしょうか? あなたを騙そうとして近寄ってきた、邪悪な人物である可能性があります。(※独自解釈)
  • それは今の時代にはそぐわない、古くて錆びついた価値観です。あなたがそれに違和感を覚えるなら、無理に従う必要はありません。(※独自解釈)

2018年7月28日土曜日

【大アルカナ】皇帝 - The Emperor

Ⅳ - The Emperor

皇帝  キーワード : 責任感と実行力、統率する者、決断、闘争、父性

(半年ぶりの更新です。その他執筆作業等で忙しくて……申し訳ありません‼)

皇帝は、そのまんまですね。皇帝です。威厳ある者、民衆を導く王の姿。と、まあ、そんな感じでしょう。
基本的にこのカードは世俗における男性の役割(教皇とは対照的なカード)と父性を司り、リーダーシップの重要さを説く存在です。

彼の座る椅子にあしらわれた羊の意匠は、彼が支配する民衆の象徴です。つまり「羊の意匠が施された椅子に座る男」=「彼こそが民衆の上に君臨する者」ということですね。見りゃ分かるか。

彼の纏うマントの肩に描かれた牡羊は、積極性や行動力、自己顕示欲を象徴する火のエレメントの動物。そして燃えるように赤いマントの色合いからは、皇帝の性格というものが窺えるでしょう。彼の性格は「行動力のある熱い男」かもしれませんし、「我が強くワガママで、好戦的な男」かもしれません。彼という存在をどう読むかは、読み手次第で変わるでしょう。

そして頭に被った冠は、彼を皇帝たらしめる権威の象徴。そして彼の服の下から覗く鎧は、彼がこれから戦地へ赴くことを暗喩しています。
ですが彼は、剣といった武器というものを身に付けていません。それは彼が、皇帝であるがゆえに。彼は現場に赴くわけではありません。現場に行く兵士たちに命令を下す存在ですので、彼自身が武器を携帯する必要がないのです。

そんな彼が、剣の代わりに携帯しているのは♀のマークに似た金色の王笏と、金色の宝珠。王笏と宝珠は、どちらも地上世界の統治者、支配者の象徴です。特に球体である宝珠は地球を意味し、彼がこの世界をその手に収めたこと(または、そういった願望か、そういった妄想)が窺えます。

しかし、♀のマークといえば女帝にて解説したように、金星と地母神のシンボル……である以前に、女性そのものを意味するシンボル。つまるところ、世の中は男だけでは成り立たないということです。偉大な皇帝も、母や妻といった存在に頼りたい時もあるのでしょう。

そしてバックに描かれた荒涼とした大地は、これから彼が往かんとしている道の過酷さを告げているかのよう。

そんな皇帝の目は左側(過去の方向)を見つめていながらも、体は正面(現在を表す)を向いています。毅然としていながらも、どこか物憂げにも見える表情を浮かべる彼は、果たして何を考えているのでしょうか? それでも、これだけは言えるでしょう。恐れていては、何も行動を起こせないと。

そんなこんな、「皇帝」というカードは、何かの決断を迫る際に登場するカードです。正位置の場合は積極的な行動を起こすことで物事が動き出すことを意味し、逆位置の場合は積極性や行動力が欠如していることを示します。





【正位置】 決断と行動力が求められる。
  人の上に立つ役職。カリスマ的存在。リーダーシップ。変革の瞬間。
  • 何か思うことがあるのならば、あなたが率先して動くべきです。でなければ状況は変化しません。
  • 周囲に目を向けてみて下さい。あなたの周りの人々はリーダーを必要としていませんか? 他でもない、あなたというリーダーを。
  • あなたは現場に出るべきではありません。下の者たちに指示を出す役に徹したほうが良いでしょう。
  • 少しくらい大胆に、自信たっぷりに振る舞ったほうが良いかも。そんなあなたの背中に、人はついてくるのですから。

【逆位置】 自分本意な言動により信頼を失う。
  人の上に立つ器ではない。独裁的。頼りない人。うやむやの現状。
  • その計画や行動は、誰のためのものですか? あなたの醜い欲のために、他者に犠牲を強いても良いのでしょうか?
  • 残念ながら、今のあなたはリーダーには相応しくないようです。あなたの目は過去の栄光を見ていて、ひどい有り様の今を見ていないし、未来も見えてないでしょう。
  • 現状に不満ばかり溢している。なのに、行動を起こそうとしない。それじゃあいつまで経っても、なにも変わりません。
  • あなたはそれを実行するのですか、しないのですか? ぐずぐずしていると、今よりももっとひどい状況に陥りますよ。