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【コラム】小説/漫画向け! 人間関係込みの、ざっくりとした人物造形のやりかた

(この記事は筆者の 雑記ブログ にて掲載されていたものに、修正を加えた内容となっています)  これは、わたくし暘 弥涼が小説を書く際に使っている方法です。  まぁ、あくまで「自分はいつもこうやっているよ」っていうことですね。参考程度に。 やり方 解説編 例とか...

2018年10月1日月曜日

【コラム】小説/漫画向け! 人間関係込みの、ざっくりとした人物造形のやりかた

(この記事は筆者の雑記ブログにて掲載されていたものに、修正を加えた内容となっています)

 これは、わたくし暘 弥涼が小説を書く際に使っている方法です。

 まぁ、あくまで「自分はいつもこうやっているよ」っていうことですね。参考程度に。


  1. やり方
  2. 解説編
  3. 例とか
  4. まとめ


タロットを使った、すごく簡単な人間模様の作り方


 「人物造形のやり方」とかをgoogle先生に教えてもらうと、正直……ロクでもないものばかりが出てくるのなんの!

キャラクターの履歴書を書きなさい??
pix○vの二次創作かよ!!

 履歴書とか、そんなのは後々でいいんです。それに登場人物ひとりひとりに描いてたら、キリがない。

 それに設定とかこまごまとしたバックボーンを詰めるよりも先に、登場人物ごとのおおまかな性格を決めるのが先。そして性格の偏りがないよう(熱血キャラばかり、イケメン王子様だらけ、えっちな美女ばっかり、etc,.....)に、均等に分布しなければいけない。

 そんなとき。役に立つのがタロットである。

マイデッキ。ライダー版である。

 とはいえ、タロットデッキを購入しなくてもオーケー。ざっくりとした知識と、可能であればペイントとかgimpといった画像編集ソフト、または紙とペンさえあれば十分。

 そして、どうやって登場人物の性格をタロットで決めていくのかといえば……



 ……これです。

 キャンバスに↑のような画像を書いて、あとは対応するカードの場所に登場人物を置いていきます。これだけ。

 全部を埋める必要はないです。それぞれのスートの場所に、偏りなく均等に配置すればいいだけ。

 簡単でしょ?

解説編

タロット、というと大アルカナを連想しがちですが。これは小アルカナ、その中でも「コートカード」のみを使用する方法です。

 使うのは↓の16枚。正逆を合わせると32パターンとなります。

火のエレメント、ワンドのコートカード。
情熱に任せて猪突猛進するタイプです。
ワンドのキングは別名「松岡修造カード」とも。
水のエレメント、カップのコートカード。
物静かで穏やかな、受動的なタイプです。
風のエレメント、ソードのコートカード。
他を切り裂いて進む、攻撃的なタイプです。
地のエレメント、ペンタクルのコートカード。
一歩一歩着実に進んでいく、努力家タイプです。

 と、まあ……ここからは箇条書きを混ぜつつ説明していきましょう。

 まず4つのエレメント区分ですが、小アルカナのスート(トランプのハート、スペード……みたいなもの)に直すと、こうなります。

  • 」=「ワンド」のスート=正: 元気ハツラツ系/逆: 体育会系こじらせ系
  • 」=「カップ」のスート=正: デイドリーム体質系/逆: うじうじ弱虫系
  • 」=「ソード」のスート=正: ハイパー仕事できる系/逆:無機質サイコパス系
  • 」=「ペンタクル」のスート=正: 慎重な現実主義系/逆: 金遣いが荒い系

 各スートの相性は以下の通り。


 対角線上にあるスートは、概ね相性が良いとされています。

 「」は(正位置の場合は)利用し利用されつつもwin-winな関係にあり(逆位置の場合、火だけが一方的に損をする可能性あり)、「」は(正位置の場合は)か弱いお姫様堅牢な守護者のような関係になりがちです(逆位置の場合は、水のメンヘラ度合いに地までもが精神をやられて共倒れになる場合も)。


 対して、隣り合うスートは基本的に相性が悪いとされています。ざっくりとした内情は↑の通りです。


 そして「王」「女」とかいう文字の意味は、以下の通りです。


  • 」=「王、キング」成熟した男性(40代以上)を主に示す
     人の上に立つような役職/仕事を極めた人

  • 」=「女王、クイーン」成熟した女性(40代以上)を主に示す
     人の上に立つ人をサポートする人/母親のような存在

  • 」=「騎士、ナイト」元気な若い世代(20~30代ぐらい)を主に示す
     現場で活躍している人/兄貴・姉貴のような存在

  • 」=「従者、ペイジ」まだまだ未熟な世代(10代以下)を主に示す
     未熟な学生とか/精神的に幼稚な人



 ここで「コートカード」の少し難しいところですが、年齢や性別区分はざっくりとしたもので、別に「これに当てはまらなくても全然ok」なんですね。

 まあ、各カードの意味とかは、各自で調べてくだせぇな……。


 そんなこんな、やり方は難しいことはなく、とても簡単。




  1. まず、中央にある主人公のカードを決める。
    • 主人公が成長していく過程を描くならば、従者が妥当(成長して騎士になる、さらにもっと上の女王や王を目指すという展開もアリ)。
      • ヒロイックファンタジーなら、王道覇道を問わず理知的な「ソードの従者」がオススメ。
      • 純文学なら、ちょっとクセのある(?)「カップの従者」にしてみると面白かったり。
      • エンタメ系なら、とにかく考えなしに突っ走る「ワンドの従者」にしてみると、良い感じに暴れ回ってくれます。
      • サクセスストーリー系ならば、地道にコツコツで報われていく「ペンタクルの従者」……とかがおススメ。
    • ミステリー系ならば、正位置の騎士。
      • ワンドの騎士(正)なら、二時間ドラマによく出てくる情に篤い熱血刑事とか。
      • ソードの騎士(逆)なら、シャーロック・ホームズ系の奇想天外ソシオパス探偵などなど。
    • 泥沼不倫ものならば、逆位置の女王とか。
      • ワンドの女王(逆)なら、情熱的に燃え上るような展開とか望めます。
      • カップの女王(逆)なら、後悔に苛まれながら溺れて、抜け出せなくなり自分の首を絞めていく女性が描けるかも?
    • 逆に、主人公のカードにキングはあまりおススメできない。可能ではありますが、キングが主人公の物語は面白くなるのかなぁ……?と個人的には思います。
      • 正位置のキングを描くなら、池井戸潤の小説のような逆転サクセスストーリーに、逆位置のキングなら「ゴッドファーザー」みたいなドロドロ抗争物語みたいになると思います。要は、キングだと渋い内容になります。

  2. 次に、主人公の友人、兄弟、家族etc...がどのカードかを決める。
    • このとき、スートのバランスが均等になるよう気を付ける。

  3. 物語のキーパーソンとなる立場の人を決める。
    • キングのカードから選ぶのが妥当です。
      • 正位置のキングも良いですが、逆位置のキングにすると、いい味を出してくれるキャラクターが生まれたりします。

  4. 主人公と対立する人を決める。
    • 主人公とは反対の場所にあるカード(スートが反対、または正逆が反対)を選ぶのが妥当です。

 ……と、まあこんな感じです。

 初めは取っ付きにくい感じがあるかもしれません。が、カードの意味を知りさえすれば、これがすごく簡単に出来るようになるんです!


例とか。

「ンなこと言われても分かんねぇよ!!」って方向けに、例を載せておきます。



 拙作「ディープ・スロート//スローター」より。ジャンルは、ややSF色のあるサイコスリラー。真面目な捜査官ニールと、型破りな工作員アレックスという仲の悪いコンビが、猟奇殺人事件を追う物語となっています。

 主要なメンツだけを並べると、こんな感じになっています。グレーが掛かった画像は、二面性または多重人格を持つキャラクターの、もう一つの性格を示しています。

 物語の特性上、登場人物が「ソード/風」のスートに偏りがちですが、どうにかこうにかで全てのスートに人がいるようにしているんですねー。

 画像を見ても「なんのこっちゃねん」って感じな方の為に箇条書きで説明しますと

  • 主人公ニールは「ペンタクルの従者(正位置)」

  • 主人公の相棒アレックスは「ソードの騎士(正位置)」
    ⇒度々意見が合わずニールとアレックスは衝突する。

  • ニールの上司ノエミは「ワンドの女王(正位置)」
    ⇒ニールはノエミを慕っているがその反面、彼女の底抜けに明るい人柄には付いていけないと感じている。

  • アレックスの上司アイリーンは「ソードの従者(正位置)」
    ⇒ビジネスライクな付き合いを好む点でアイリーンとアレックスは似たもの同士であるため、二人の関係はおおむね良好。

  • アレックスと親しい(?)精神科医サントスは「ペンタクルの騎士(正位置)」
    ⇒「騎士(正位置)」の特性を二人とも持っていて、フットワークの軽さや人脈の広さ等似ている点はあるものの、基本的に二人は対立する立場にある。

  • アレックスのボスであり、ニールの人生に少なからず影響を与えているアーサーは「ペンタクルの王(逆位置)」
    ⇒アーサーが何を考えているのかが分からないから、と基本的にアレックスは彼を信用していない。ニールも同じく、彼のことを信用していない。
    • 一方で、アーサーは「ワンドの騎士(逆位置)」という顔を持つ。時に彼は、邪悪ともいえる探求心の赴くままに行動する。

  • ニールが嫌っている男ラーナーは「ソードの騎士(逆)」
    ⇒ラーナーの狡猾さに、ニールは太刀打ちができない。
    • 反面、ラーナーは「カップの騎士(逆位置)」という顔を持つ。その為、彼の友人である精神科医サントス「ペンタクルの騎士(正位置)」は、ラーナーの守護者のような立場にある。

  • アーサーと腐れ縁の男ペルモンドは「ソードの王(逆)」
    ⇒彼はまさにサイコパスで、そして独断専行を好む。その為、どちらかといえば慎重な行動を重んじるアーサーと基本的に意見が合うことはない。
    • しかしサイコパスな顔は別人格であり、その素顔は「カップの王(逆位置)」。「ペンタクルの王(逆位置)」であるアーサーは、なんだかんだで本来の彼を見捨てることができないため、腐れ縁が続いている。

画像の内幕はこんな感じです。省いたキャラクターとかも合わせると、もっとすごいことに……。

 例えば、デボラは「ワンドの女王(逆)」でエズラは「ワンドの王(逆)」、ハイドン長官代行は「ペンタクルの王(正)」、バーソロミュー・ブラッドフォードは「ソードの王(正)」、リリー・フォスターは「ペンタクルの女王(正)」、ジュディス・ミルズは「ソードの女王(正)」、ジリアン・マクドネルは「カップの女王(正)」、ジェームズ・ランドールは「カップの騎士(正)」、ハウエルズ主任は「カップの王(正)」などなど……挙げていくと、キリがないな。

まとめ。

と、まあ。こんな感じで、いつも登場人物の相関図を作りつつ、物語の内容を詰めていってます。

 タロットだけで、こんだけ組み立てられるんです。凄くないですか?

 登場人物の中にある意見の食い違いとか、対立関係とかも、この方法では簡単に可視化して整理することができるので、非常にお勧めしたい方法です。


2018年9月25日火曜日

【大アルカナ】教皇 - The Hierophant


Ⅴ - The Hierophant

教皇 または 法王  キーワード : 正義感と社会性、統率する者、理知、扇動、老獪

(私を除いた家族全員がディズ〇ーランドに遊びに行っていてヒマなので、2ヶ月ぶりに更新してみたり……)

 「女教皇」と「女帝」が「未熟で不安定な少女と、成熟した肝っ玉母さん」というかたちで対になるように、この「教皇」というカードは「皇帝」と対になるカードです。
 が、しかし「教皇」と「皇帝」の関係性は、女教皇と女帝のそれとは少し異なっています。

 基本的にこのカードは、精神世界・浮世における男性の役割(皇帝とは対照的なカード)と理性を司り、社会において模範的な態度を取ることの大切さ説く存在です。

 「皇帝」が"家庭を持つ父親"であるならば、「教皇」は世俗的な父親としての役目を果たしたあとの、"隠居した老人"のようなものでしょうか?
 または「皇帝」が社会で言うところの"為政者"や"会長/社長"というものだとすれば、「教皇」は"思想家/学者"、または文字通りの"宗教指導者"となるでしょう。

 つまり教皇も皇帝も「人の上に立ち、人を導く」という特徴を持っていますが、その方法・性格が微妙に異なるのです。皇帝が「自ら率先して動いたり、雄弁な言葉(=主に口頭)により意思を顕し、その背中で人々を導く」のならば、教皇は「自らは動かないが、諭すような言葉(=主に文章・詩)で意思を表現し、人々を思想で扇動する」存在といえるでしょう。

 教皇のその特性は「隠者」にも通じるものがありますが、隠者は自ら積極的に思想を発信するような真似はしませんからね。ご隠居のように思えて、実際はまだまだ目立ちたがり屋、というのが「教皇」なのかもしれません。

 教皇の前には、剃髪をしたおよそ司祭と思われる二人組の男が跪いています。わざわざ言うまでもありませんが、彼がこの二人の上に立つ存在=権力者・教皇である、ということが分かるでしょう。跪く二人よりも、教皇のほうが大きく描かれていることからも、そのことが窺えます。それに彼が頭に被っている帽子や着ているガウンは、教皇の証ですからね。彼は間違いなく、教皇でしょう。自分を神だと勘違いした、老害ジジィとも読めますがね!

 そして彼の足元にある、クロスした二本の鍵は「天国の鍵」であるとされています。天国の鍵とはそのまま天国の門を開け閉めするためのもので、まあ聖ペテロがイエスより賜り、教会が管理しているとされているものです。要はあの鍵、教会そのものを象徴するものですね。
 そしてカードに描かれた教皇は、この鍵を管理する存在、つまり天国の門の番人といえるでしょう。そう、彼こそまさに教皇なのだ!

 そしてそして、彼の背景にある二本の柱。この柱は要するに日本でいうところの「鳥居」のようなもので、あの世とこの世を隔てる結界のようなものだとされています。そんなわけで教皇の後ろにある柱ですが……――灰色、ですね。そして更に後ろにある背景も、灰色の壁です。

 二本の柱といえば「女教皇」にもそんなものが描かれていましたが、女教皇の背景に描かれているのは白と黒の柱、そして一面に広がる静かな海という背景でした。が、教皇の背景にあるものは灰色ばかりですし、どうも人工物くさいです。女教皇の背景にあるような、超自然的な気配はからきしありません。

 これに関しては、色々と意見があります。が、私個人はこう思っています。女教皇の背後にあるのは「見えない世界の景色=天国または黄泉」で、教皇の背後にあるのは「現実の教会=所詮は世俗のもの」だと。そうです、「教皇」は「女教皇」とも対になっているのです! 女教皇はピュアで穢れを知らない存在であるのに対し、教皇はピュアとは程遠くて穢れに穢れまくったクソジジィってことですね!!(諸説あり)

(諸説あり)

女教皇はその純粋さ故に、直感的に「別世界」の存在を理解していますが、教皇の背後はただの「壁」ですから、結局のところ彼は俗物だということでしょう。皇帝ほど英雄志向ではないですが、目立ちたがり屋さんであることは間違いないですからね。現世で名を上げたいのですよ。教皇とて俗のものなんですよ。

 しかし……これは、本当に私独自のリーディングです。かなり、うがった見方をしています。一般的とされているリーディングには、教皇は「懐の篤い人徳者」だったり「民衆をより良い道へと導く存在」だとかされています。が、私は基本的に「上辺だけの優しさを取り繕う、冷たい人」やら「自分の思い通りに人を動かそうとする要注意人物」とか読んでます。まあ世間一般的な見方をするか、この穿った見方を採用するかは、あなた次第でしょう。

 そんなわけでこの「教皇」というカード、下した決断に対して真意を問う際によく登場するカードです。

 正位置の場合は世間的にそれが正しい選択であるだろうことを示唆し、逆位置の場合は倫理や道徳が欠如している状態であることを示します。

 また教会という「組織」を象徴するカードですので、「集団」や「社会」を象徴するカードでもあります。組織や集団をなす歯車のひとつとして、あなたはどういう行いをすべきなのだろうか、という問いを投げかけてきたりもします。

 また「昔ながらの規則や秩序を重んじる/変化を嫌う、多様性を認めない」という側面を持つカードです。その時々の状況に応じて、肯定的だったり否定的だったりと大きく意味が変わりますので、リーディングの難しい一枚です。

 そして術者が、宗派を問わず教会およびキリスト教をどう思うか、肯定的に見るか否定的に見るかによって、意味もまた変わってくるでしょう。私は言わずもがな、教会に関しては「所詮、俗物だろうがァッ! 神父も牧師も枢機卿も他にも、マネーロンダリングやら性犯罪者やらがあまりにも多いのがその証拠だろッ!」と否定的な見方をしています。





【正位置】 決断には正しさを、行動には理性が求められる。
  人の上に立つ役職。模範的存在。大人な対応。カッチリとした秩序や規則。
  • 特にこれといった問題もなく、落ち着いた状況です。あなたは現状をしっかりコントロールできているといえます。
  • あなたはまさに、模範的な存在であるといえるでしょう。現状のキープを怠らずに。
  • 誠実な対応を忘れてはいけませんよ。少しの油断が、将来の大きな歪みに繋がります。
  • 人の意見には、耳を傾けて聞いておくに越したことはありません。あなたの目には見えていなかった意外な見落としが、そこから見つかったりもします。
  • もし他の誰かの間違いを糺さなければいけないのなら、やり方には注意してください。感情や暴力に訴えるようなことはせず、理性的に、そしてスマートに解決するよう努めてください。(※独自解釈)
  • 少し過剰と思われるくらい慎重に、冷静に理知的に振る舞ったほうが良いかも。そんなあなたを信用して、人はあなたについてくるのですから。(※独自解釈)

【逆位置】 独善的な言動により信頼を失う。
  人の上に立つ器ではない。独善的。詐欺師や霊感商法。裏表のある現状。
  • その計画や行動は、誰のためのものですか? あなたの醜い欲を満たすためだけに、他者を一方的に利用することが許されるとでも?
  • 現状に不満があるから、それを変えるために誰かを糾弾する。……そんな波風を立てる前に、考えてみて。本当に改めるべきは、あなた自身の心では?
  • 責任ある立場であるからこそ、謙虚さや冷静さが求められます。決して驕ってはいけません。今は我慢の時です。
  • お財布のひもが、緩くなってませんか? きちっと管理しないと、後で痛い目をみますよ?
  • その言葉、真意はまるで違いますよね? 体裁を保つための上辺だけの優しさなら、何もしないほうがよほどマシです。(※独自解釈)
  • それは今の時代にはそぐわない、古くて錆びついた価値観です。あなたがそれに違和感を覚えるなら、無理に従う必要はありません。(※独自解釈)

2018年7月28日土曜日

【大アルカナ】皇帝 - The Emperor

Ⅳ - The Emperor

皇帝  キーワード : 責任感と実行力、統率する者、決断、闘争、父性

(半年ぶりの更新です。その他執筆作業等で忙しくて……申し訳ありません‼)

皇帝は、そのまんまですね。皇帝です。威厳ある者、民衆を導く王の姿。と、まあ、そんな感じでしょう。
基本的にこのカードは世俗における男性の役割(教皇とは対照的なカード)と父性を司り、リーダーシップの重要さを説く存在です。

彼の座る椅子にあしらわれた羊の意匠は、彼が支配する民衆の象徴です。つまり「羊の意匠が施された椅子に座る男」=「彼こそが民衆の上に君臨する者」ということですね。見りゃ分かるか。

彼の纏うマントの肩に描かれた牡羊は、積極性や行動力、自己顕示欲を象徴する火のエレメントの動物。そして燃えるように赤いマントの色合いからは、皇帝の性格というものが窺えるでしょう。彼の性格は「行動力のある熱い男」かもしれませんし、「我が強くワガママで、好戦的な男」かもしれません。彼という存在をどう読むかは、読み手次第で変わるでしょう。

そして頭に被った冠は、彼を皇帝たらしめる権威の象徴。そして彼の服の下から覗く鎧は、彼がこれから戦地へ赴くことを暗喩しています。
ですが彼は、剣といった武器というものを身に付けていません。それは彼が、皇帝であるがゆえに。彼は現場に赴くわけではありません。現場に行く兵士たちに命令を下す存在ですので、彼自身が武器を携帯する必要がないのです。

そんな彼が、剣の代わりに携帯しているのは♀のマークに似た金色の王笏と、金色の宝珠。王笏と宝珠は、どちらも地上世界の統治者、支配者の象徴です。特に球体である宝珠は地球を意味し、彼がこの世界をその手に収めたこと(または、そういった願望か、そういった妄想)が窺えます。

しかし、♀のマークといえば女帝にて解説したように、金星と地母神のシンボル……である以前に、女性そのものを意味するシンボル。つまるところ、世の中は男だけでは成り立たないということです。偉大な皇帝も、母や妻といった存在に頼りたい時もあるのでしょう。

そしてバックに描かれた荒涼とした大地は、これから彼が往かんとしている道の過酷さを告げているかのよう。

そんな皇帝の目は左側(過去の方向)を見つめていながらも、体は正面(現在を表す)を向いています。毅然としていながらも、どこか物憂げにも見える表情を浮かべる彼は、果たして何を考えているのでしょうか? それでも、これだけは言えるでしょう。恐れていては、何も行動を起こせないと。

そんなこんな、「皇帝」というカードは、何かの決断を迫る際に登場するカードです。正位置の場合は積極的な行動を起こすことで物事が動き出すことを意味し、逆位置の場合は積極性や行動力が欠如していることを示します。





【正位置】 決断と行動力が求められる。
  人の上に立つ役職。カリスマ的存在。リーダーシップ。変革の瞬間。
  • 何か思うことがあるのならば、あなたが率先して動くべきです。でなければ状況は変化しません。
  • 周囲に目を向けてみて下さい。あなたの周りの人々はリーダーを必要としていませんか? 他でもない、あなたというリーダーを。
  • あなたは現場に出るべきではありません。下の者たちに指示を出す役に徹したほうが良いでしょう。
  • 少しくらい大胆に、自信たっぷりに振る舞ったほうが良いかも。そんなあなたの背中に、人はついてくるのですから。

【逆位置】 自分本意な言動により信頼を失う。
  人の上に立つ器ではない。独裁的。頼りない人。うやむやの現状。
  • その計画や行動は、誰のためのものですか? あなたの醜い欲のために、他者に犠牲を強いても良いのでしょうか?
  • 残念ながら、今のあなたはリーダーには相応しくないようです。あなたの目は過去の栄光を見ていて、ひどい有り様の今を見ていないし、未来も見えてないでしょう。
  • 現状に不満ばかり溢している。なのに、行動を起こそうとしない。それじゃあいつまで経っても、なにも変わりません。
  • あなたはそれを実行するのですか、しないのですか? ぐずぐずしていると、今よりももっとひどい状況に陥りますよ。






2018年2月19日月曜日

【大アルカナ】女帝 - The Empress

Ⅲ - The Empress

女帝  キーワード : 愛情と精神的な強さ、平穏な時間、繁栄と安寧、平和、母性

地母神と同一視される女帝は、繁栄の象徴。
基本的にこのカードは世俗における女性の役割(女教皇とは対照的なカード)と母性を司り、無条件の愛を象徴する存在です。

彼女が着ている、強烈な柘榴柄のドレス。柘榴は女教皇のページで説明した通り、女性器のように見えるその姿から、転じて母性を象徴しています。
またこのドレスはマタニティードレスらしい=女帝は妊婦であるという話も。妊婦であるかどうかは絵では分かりませんが、母親然とした貫禄の持ち主であることは間違いないでしょう。

そして頭に被った月桂樹の冠は、勝利と栄光のシンボル。しかし、彼女の傍に武器のようなものは見当たりません。代わりに足元にあるのは、金星と地母神のシンボルマーク♀が描かれたハート型の盾のみ。このことから、彼女を女帝たらしめる栄光は、武勲といった強さではないことが窺えるでしょう。

彼女の足元に生い茂るのは小麦。たわわな実を結ぶ小麦は、繁栄と豊穣と肥沃さを象徴し、命の源として信仰されていました。

それからバックを流れる川は、過去(左側)から未来(右側)へと流れ、今に恩恵をもたらしていることを意味しています。水は感情の象徴であり、この女帝というカードにおいては愛情という意味。過去からずっと積み重ねてきた愛情が、小麦という実りをもたらした、と読めるでしょう。

小麦を、潤沢な資金と読むか。子宝や、パートナーといったものと読むかは、質問と状況によって変わるでしょう。
しかし、まあ「女帝」というカードは、基本的には望んだ通りの結果を得られると告げる良い意味をもつカードです。正位置の場合は精神的/物質的な満足感が得られることを示し、逆位置の場合は欲求不満に陥っていることを示します。





【正位置】 積み重ねた愛情が実りをもたらす。
  深い愛情を持つ人。魅力的な人柄。恵まれた環境。満たされる瞬間。
  • 未来を信じて、今を愛して。与えた愛は必ず、あなたに戻ってくるでしょう。
  • 今まで積み重ねてきた努力が報われるときが近付いています。収入アップも期待できるかも?
  • 片思いをしているなら、今ならばその願いが叶うかもしれない。真摯に思いを伝えれば、振り向いてくれる可能性が……?!
  • あなたはもっと、自分に自信を持って大丈夫! あなたはあなたが思っている以上に、魅力的な方ですから。

【逆位置】 執着心が不満を呼び、良からぬ結果をもたらす。
  空回りした愛情。まやかしの疎外感。欲求不満。高慢と束縛。
  • もっと相手を信用し、ひとりの人間として敬って。今のあなたは人としての心を見失っている。
  • このままでは、地道に続けてきた努力が水泡に帰してしまう。自分の行動を見直して。高飛車になってはいませんか?
  • 満たされないと感じているなら、それは大きな間違い。近くにあるからこそ、見えなくなっているだけ。もっと自分の周囲に目を向けてみては?
  • 自己中心的でワガママ放題。そんな状態では、人があなたから離れていくでしょう。早急な見直しを。

2018年2月12日月曜日

【大アルカナ】女教皇 - The High Priestess

Ⅱ - The High Priestess

女教皇  キーワード : 少女のような優しさ、安らぎの時間、聡明さと知性、安定、霊性

始まりのカードであるマジシャンが神の化身(もしくは全能の神そのもの)ならば。その次の番号が割り振られた女教皇は、神の意思を人に伝える存在といえるでしょう。さしずめ、巫女といったところでしょうか。
またこのカードに纏わる聖ヨハンナの伝話は、このサイトでは省略します。分かりやすく解説しているサイトや書籍は他にあると思いますので、各自で探してみてくださいなーっと。
そんで基本的にこのカードは精神性/霊性を司り、感情を反映する存在です。

女教皇として描かれている女性の後ろにある二本の柱は、光と闇の名前を関しています。黒い柱は闇を意味するBoazの頭文字で、白い柱は光を意味するJachinの頭文字です。神の試練と神の愛とか、それ以外にも意味はあるとか言われてます。
そして柱の間に掛けられた際どい柘榴柄のヴェールは「真実は隠されている」ということ示唆し、背景(=無限に広がる世界。または移り変わる内なる心の姿)が一部見えなくなっています。後ろに広がる背景を「世界」として見た場合、カードのメッセージは「真理は隠されている; そう簡単に見つけられるものではない」となりますし、背景を「心の姿(タロットにおいて水というモチーフは、感情というものを意味していますので)」として見た場合は、カードのメッセージは「本心というものは、完全に把握することは不可能だ; 深層心理は奥底に隠されているのだから」となります。そこら辺の判断は、ケースバイケースになりますね。

また柘榴というモチーフは女性器のように見えるその姿から、転じて母性を象徴するものでもあります。それがヴェールに描かれているということ、そして女教皇の後ろにあるということは、つまり彼女はまだ母性を持ち合わせていない=大人の女性/母親ではない、ということ。分かりやすく言うと、彼女は処女であり性を知らない、ということです。彼女が持っている律法の書「TORA」からも、彼女が清廉潔白で貞節を重んじる、信心深い人物だということが伺えるでしょう。

あと彼女が纏っている衣服は、全体的に水色を帯びてますよね。それに足下は、波立っている。これも「水」をモチーフとしており、上述の通り感情を意味しています。彼女がタロットの世界において、感情を反映する存在であることも、この衣服から理解していただけるでしょう。

そして、彼女の足下にある三日月のオブジェ。これは毎月訪れる月経によるホルモンバランスの変動により、感情が不安定になりやすい女性の姿を暗喩すると共に、19番のカード「月」と関連しています。まあ、三日月は不安定さの象徴というわけです。
それで三日月のオブジェにおいて、見逃してはいけないのは「波立っている」という点。不安定さに拍車が掛かっていると読むか、状況に変化の兆しが見えてきたと読むかは、場に出てきたカードの並び次第ですね。

そんなこんな「女教皇」のカードは、正位置の場合は精神的に十分安定している/直感が冴えていることを示し、逆位置の場合は精神的に不安定な状態に陥っていることを示します。多彩な意味を持ち、状況によってどんな意味になるのかが大きく変化するので、リーディングが難しいカードの一枚でもあります。





【正位置】 冷静に、変化を受け入れることができる。
  受動的な人。超神秘の存在。穏やかで清らかな心。内面の変化。
  • 落ち着いています。あなたは状況を明確に理解できていますよ。
  • 今あなたが抱えている迷いは、無駄なものであると気付くときが近付いている。だって、あなたはもう答えを知っているのだから。……でしょう?
  • 変化の時が刻一刻と近付いています。でも大丈夫だよ、変化を受け入れる土台は整っているのだから。
  • 心の耳を澄ませて、神秘の存在を信じて。目で見えるものだけが、全てではないのですよ。

【逆位置】 不安や苛立ちに支配され、心を閉ざしてしまう。
  冷淡な感情。孤独感。神経質さ。閉ざされた心。うつ状態を示す場合も。
  • 落ち着きを無くし、心が荒れている。深呼吸をして、冷静になって。
  • 情報が多すぎて混乱中。時には殻に籠って、すべてを遮断することも必要だよ。
  • 望まない変化が訪れる予感。傷は避けられないでしょう。心の拠り所を失うかも。
  • 何も見たくない、聞きたくない、信じられない。それでは孤立まっしぐら。心を開いて、早急に助けを求めるべきだよ。



余談。
月は満ち欠けという変化を、決まった周期で毎月繰り返します。故に月経というものがある女性は、古来より月に譬えられてきました。月の神といえば女神、というのはどこの国でも定番です。
そして……――女教皇が頭に被っている教皇冠(とされているもの)は、「上弦⇔満月⇔下弦」という月の一連の動作を表す絵柄=三相女神を象徴する記号とも取れなくはありません。
女教皇というカードが「水」と「月」と「女性性」の支配下にあることから考えるに、その説はかなり有力かも。
もしかすると、彼女自身を三位一体の女神として解読してもいいのかもしれませんね。

とはいえ女教皇=女神説となると、イシスの名前がよく挙がります。が、私は個人的にイシスではないと思いますし(地母神イシスはどちらかといえば、女帝なのではないかと思ってます)。

それで。私が推すのは、女教皇=ヘカテー説です。
ヘカテーといえば、月の三相を一柱でコンプリートしている女神。The 月神なのです。
そしてヘカテーといえば老婆の姿を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、実はそうでもなく。ヘカテーは姿を自由に変えることができ、処女にも婦人にも老婆にもなれたのだと伝えられています。
さらにヘカテーといえば、万能な女神。司るのは月だけではありません。魔術と出産、豊穣と浄化も司り、夜を支配し、天上/地上/冥府の三世界に影響を及ぼすだけの力を持ち、海洋の上も地上も天界でも自由に行動することができたとされています。そして慈悲深い一面も。それだけ深く信仰された女神だったのです。
またギリシアの女神であるヘカテーの由来はエジプトにあるとされ、エジプトの産神ヘケトなのではないかという説があります。そしてヘケトの姿は蛙として描かれていることが暫し。蛙は水を象徴する生き物。それゆえか、ヘケトは水神という側面も持っています。……そういえば、女教皇の衣服は水色で波立っていましたよね?
また、多産という象徴を持つヘケト。これも女教皇のバックに描かれた大量の柘榴と関連しているのでは?
まあ詳細は書くと長くなるので省きますが、私は女教皇=ヘカテー説を信じています!